冬の運動前には入念なウォーミングアップを|ボクシングフィットネスジムNOA

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-はじめに


こんにちは!近頃めっきり寒くなってきましたね。
冬になると寒くて運動するのが億劫になりがちですが、冬だからこそしっかり動いていい汗を流しましょう!
ただ、本格的に運動する前に大事のがウォーミングアップです。
常に大事ですが冬場では特に必要になってきます。
今回はウォーミングアップについてお話ししたいと思います。


■ ウォーミングアップの目的と効果


ウォーミングアップとは「運動によるケガの防止や、主運動を行うための身体の準備、その運動に対する能力を最大に発揮できる状態をつくること」を目的に行う、運動前の準備運動のことです。
ウォーミングアップは言葉の通り、体温を上げて身体を温める「warm:ウォーム(温める)」と、心拍数を上げる、血流量を増やす「up:アップ(上げる)」ことが大切です。筋や関節も温まることで関節可動域が広くなり、また心拍数や血流量を徐々に上げることで心臓や肺への急激な負担を避けることができます。


ウォーミングアップを行う事で以下の効果があります。


・体温や筋温を上昇させる
 身体の中で発生したエネルギーは、筋を収縮させるだけでなく、熱エネルギーとしても使われ体温を上昇させます。それにより血管が拡張し、酸素の供給もスムーズに行われるようになります。


・関節可動域を広くする
 筋温が上がることで筋や腱を柔らかくすることができるため、関節可動域が大きくなります。そのため運動中の過度の伸展やねじれによる肉離れや腱断裂などの傷害を防ぐことができます。


・神経の伝達を促進する
 ウォーミングアップで身体を動かすことで中枢神経の興奮を引き起こし、すぐに反応できるように身体を運動の準備状態にもっていきます。


・心拍数と呼吸数を徐々に増加させる
 ウォーミングアップで軽い運動から始めることで、徐々に心拍数や呼吸数を主運動に近づけることができます。そのため心臓や肺への急激な負担を軽減させることができます。


■ ウォーミングアップの種類


代表的なウォーミングアップを紹介します。
・スタティックスストレッチ:
スタティックスストレッチとは、静的ストレッチとも呼ばれ、体を静止させ、反動を使わずに関節の可動域を段階的に増していき、無理のない程度に筋肉が伸ばされた状態をしばらく保持し(15~60秒間)する方法です。


・ダイナミックストレッチ:
ダイナミックストレッチとは、動的ストレッチとも呼ばれ、体を動かしながら行うストレッチのことです。代表的なダイナミックストレッチの一つにラジオ体操があります。ダイナミックストレッチは柔軟性の確保だけではなく、筋肉の温度も高めることができ、スポーツのウォーミングアップに採用されることが多いです。


・PNFストレッチ:
PNFストレッチとは、Proprioceptive Neuromuscular Facilitationの略で、固有受容性神経筋促通法といいます。筋肉に対して適切な負荷量で、様々な収縮の仕方で負荷を与えることで効果的に固有受容器(筋肉や関節の曲げ伸ばしに生じるセンサー)を刺激して神経筋の反応を良くしていくことを目的に行います。


・バリスティックストレッチ:
バリスティックストレッチとは、反動や弾みをつけて筋肉を伸ばすストレッチ方法です。


以前はウォーミングアップとしてスタティックストレッチがよく取り入れられていましたが、スタティックストレッチは筋の伸張反射を抑制してしまうため、最大筋力が出せずパフォーマンスが低下することが報告されています。そのためウォーミングアップ時にスタティックストレッチを取り入れる場合は、体温が上がったあと、短時間(30秒未満程度)が良いとされています。


 一方ウォーミングアップに適しているストレッチはダイナミックストレッチ、PNFストレッチ、バリスティックストレッチです。これらは筋を収縮させながら関節可動域を広げることができます。ただし、反動をつけて行うバリスティックストレッチは強度が高く筋や関節への負担が大きいため、1.筋温が上がったあと、2.小さい動きから大きい動きへ、というポイントを押さえておく必要があります。


■ 筋トレ前のウォーミングアップの順番


筋トレやスポーツの前にウォーミングアップを行う順番は下記の通りです。
①ジョギングなどの有酸素運動で心拍数と体温を上げる
②動的ストレッチで筋肉をぼくし、可動域も広げる
③実際に行う動作を軽負荷で数セット行う
この流れにあるストレッチを座って行ったり立ったまま行う方を多く見かけますが、せっかく①で温めた体温が冷えるのに加えて、じっくり筋肉を伸ばしすぎるとパフォーマンスが下がる可能性が出るので逆効果になってしまいます。
したがって、ウォーミングアップでのストレッチはラジオ体操のように動きながら行う『動的ストレッチ』をするようにしましょう。


■ 散歩やランニング前に短時間でできるウォーミングアップ
ランニング前にやるべきストレッチ内容をご紹介します。
流れを覚えれば短時間でできるので、時間がない時でも9つのストレッチをしっかり行い、怪我予防そしてスピードアップして走れるよう体を整えましょう。


1.「深呼吸&万歳側屈」


手を組んだら、深く息を吸いながら頭上まで伸びをしましょう。
その後、息を吐きながら体を横に倒して側面を伸ばします。
深呼吸しながらゆっくりと行うことがポイントです。


2.「肩甲骨運動」


こちらは上下と前後に行います。
まずは、腕を上方に伸ばし、肩甲骨を引き寄せるイメージをしながら肘を下ろします。
これを数回行ったら、次は前後に腕を伸ばします。
腕を前方に伸ばしたら、同じように肩甲骨同士を引き寄せることをイメージながら肘を後方に引いていきましょう。


3.「肩入れ」


脚を、しこを踏むように大きく開き腰を落としたら、手を膝の上に置きます。
この状態から、手で脚を広げるようにしながら肩を内側に入れ、内腿と背中を伸ばします。
このとき、できるだけ肘を曲げないように心がけましょう。


4.「膝屈伸運動」


膝の屈伸を行います。
膝に手を置き、しゃがむ動作を数回行いましょう。
できるだけかかとを地面につけて行うとより効果的です。


5.「伸脚運動」


片足ずつ、手で膝をゆっくりと推しながら太ももと膝の裏を伸ばしましょう。


6.「ひらめ筋」


膝を軽く曲げた状態で片足を少し後ろに引き、ふくらはぎを伸ばします。
かかとは地面につけて行いましょう。


7.「ふととも前面」


脚を前後に大きく開いたら、そのまま腰を落とすようにしましょう。
脚の付け根の筋肉が伸びていることを意識しながら行うのがコツです。


8.「ひねり前屈」


右足を左足の前にクロスさせ、体を右側に捻りながら前屈します。
これはお尻や太ももの外側を伸ばすストレッチです。
伸びている部位を確認しながら行いましょう。


9.「胸」


手を後ろで組んで、胸を張るようなイメージをしながら胸を伸ばしましょう。


--終わりに


いかがでしたか?
ウォーミングアップの量やタイプには個人差があります。自分のタイプや体力に合ったウォーミングアップの内容を選んでください。またウォーミングアップは競技特性を考慮する必要があります。ただ身体を動かせばよいのではなく、スピード、動き、脈拍などを徐々に主運動に近づけることが大切です。必要なウォーミングアップを行ってより効果的なトレーニングと、ご自分のけが防止につとめましょう